2008年01月03日

明るい兆し♪

● バイオ燃料普及へ税優遇 温暖化対策、来年度から
   2008年01月02日18時02分/ asahi.com


バイオエタノールを製造するプラントも登場し始めた=堺市

植物から作るバイオ燃料について、政府は来年度から税制上の優遇措置を導入し、ガソリン税や輸入時の関税を軽くする。 京都議定書に盛られた温室効果ガス削減目標の達成に向け、政府はバイオ燃料を混ぜた「混合ガソリン」の使用拡大を柱の一つに位置づけており、普及を後押しする。 通常国会に関連法案を提出する方針だ。

具体的には、(1)混合ガソリンのうち、サトウキビなど植物由来のエタノール(バイオエタノール)分についてガソリン税(揮発油税と地方道路税)を免除(2)バイオエタノールと石油精製時の副産物を合成した「ETBE」を輸入する際の関税を免除――の二つ。

(1)については、バイオエタノールを3%混ぜた混合ガソリンの場合、1リットルあたり1.6円の減税となる。 (2)では、ETBE1リットルあたり3円程度かかっている関税が免除される。

バイオ燃料は燃やした際、原料となる植物が育つ間に吸収した二酸化炭素を放出するだけなので、温暖化にはつながらないとみなされる。 バイオエタノールやETBEとの混合ガソリンは今年度、一部地域のガソリンスタンドで試験販売が始まった。

政府は、混合ガソリンに含まれるバイオ燃料の年間消費量を10年度までに50万キロリットルにする目標を掲げている。



● 排出権取引に本腰 大手信託銀が小口売買
   2008年01月03日(木曜日)/ asahi.com

温室効果ガスの排出権取引の関連業務に、大手信託銀行が本腰を入れ始めた。 排出権の売買は事務手続きが複雑で、これまでは大手企業間の相対取引が中心だったが、今後売買が活発になっていく見込み。 日本国内には本格的な取引市場がないだけに、信託各行はビジネス機会があると見て、排出権の信託商品化や売買仲介などを手がけていく方針だ。

三菱UFJ信託は昨年12月、排出権5万トン分を邦銀で初めて信託商品とし、小口販売を始めた。 排出権取引は、電力会社や鉄鋼メーカーなどによる大口取引が中心で、中小企業や非製造業者が買うのは難しかったが、信託商品の誕生で千トンから数万トン単位と比較的小規模での購入が可能になった。

排出権は、三菱商事が韓国でのフロン回収による温室効果ガス削減事業で取得。 信託契約を交わした三菱UFJ信託が、三菱商事の信託受益権を小口化して販売し、今月中に引き渡す。

排出権の購入に必要な手続きや管理は三菱UFJ信託が代行するため、中小企業の負担が少ない。 「購入した排出権が届かないといったリスクも減らせる」という。 同信託は今回を皮切りに、08年中に計100万トンの排出権を販売する計画だ。

みずほ信託は、英化学大手イネオスグループから購入した排出権15万トンを、みずほ系の東京リースに販売し、引き渡しを終えた。 中央三井信託も年内に排出権を信託商品化して小口販売し、新たな収益源に育てる考えだ。

京都議定書で日本は、08年から5年間で温室効果ガスの年平均排出量を90年比6%削減する義務を負う。 企業や業界団体が自主的に目標を定めて排出削減に取り組んでいるが、排出権の購入で削減不足分を補う企業も多いとみられている。



● 技術の底力で変身しよう―脱温暖化の決意
   2008年01月03日(木曜日)付 朝日新聞 社説より抜粋

地球の発熱を食い止める。その一歩を踏み出す年が幕を開けた。

二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出削減を先進国に義務づける京都議定書の元年である。 日本はこれからの5年間、排出量を1990年より6%減らさなければならない。

石油などの化石燃料に頼る社会からどう脱するか。その試みは京都の足もとでも始まっている。


■ エネルギーの地産地消

森の中に高さ20メートルほどのタンクが二つ並ぶ。 食材のくずなどを発酵させるタンクと、できたガスをためるタンクだ。 メタンガスで動かすエンジンなどで電気をつくる。 バイオガス発電所である。

原料は食品工場などから運ばれる。 残りかすは乾燥後、農家の肥料にする。まさに資源循環型の発電といえる。

ここは京都府京丹後市にある京都エコエネルギー研究センターだ。 新エネルギー・産業技術総合開発機構が5年前から進める実証研究の舞台となっている。

ねらいは、地域発の電力を電力会社の送電網と共存させることだ。 ここの発電はバイオガスに太陽光や風力も組み合わせているが、地域の需要をとても賄えず、電力会社の送電も受ける。 「地域発」は、つくりすぎたりすると、送電網に悪影響が出ることがある。 共存には需給のバランスが求められるのだ。

使うだけを発電する技術がほしい。 そこで、市内の電力消費の一部を通信回線で刻々追跡して、それに合うように発電量を調節する実験をしている。

「農業地帯の特徴を生かした自然エネルギーの地産地消の道が開けそうだ」と市の環境担当者は期待する。

地球の温暖化は今、核兵器と同じように人類の脅威となっている。 地球全体の温室効果ガスの排出を今世紀半ばまでに少なくとも半分にしよう、ということで世界はまとまりつつある。 京都議定書の約束期間後の13年以降も、さらに大幅な排出減が必要なことは間違いない。


■ 分散型の街をつくる

政府は議定書の目標を達成するため、国民運動を呼びかけ、不足分は海外から排出枠を買うつもりだ。 長い目で見れば、原子力発電をふやし、火力発電によるCO2排出を抑えようとしている。

だが、国民一人ひとりの心がけだけでは間に合うまい。

原発への頼りすぎも避けたい。 大事故があれば取り返しがつかない、という危うさがつきまとう。 そこまでの事故でなくても原発が止まってしまうのは、去年東京電力柏崎刈羽原発を襲った新潟県中越沖地震で改めて思い知らされた。

今こそ、日本社会の土台となるエネルギーの枠組みを変えるときだ。 大発電所だけを頼みの綱とする集中型のエネルギー供給を、少しずつでも分散型に切りかえていかなければならない。

屋根の太陽光発電は、文字通りの分散型だ。 バイオガスや風力も、この仲間に入る。 水素と酸素で発電する燃料電池は、発電で出る熱を給湯に使えるから、分散して置いてこそ威力を発揮する。

分散型を広めるのに、京丹後の知恵は役に立つだろう。

研究機関が集まる茨城県つくば市では、分散型の技術で街をまるごとつくり変えようという挑戦が始まった。

去年暮れ、大学や研究所、自治体の連携体が「市内のCO2排出を30年に半減」との目標を発表したのである。

先行するのは、燃料電池をどう使いこなすかという研究だ。 すでに筑波大や産業技術総合研究所、物質・材料研究機構の研究者らが会合を重ねている。

この科学都市の強みは、街の設計が得意な建築や土木の専門家もいることだ。新技術にふさわしい街をつくれる。

分散型は、電力網が未発達の途上国では開発と脱温暖化の一石二鳥になる。

「未来型の都市システムを、つくばから世界に発信したい」。 この連携体のまとめ役である井上勲筑波大学教授は言う。 日本の変身は、国際社会への貢献にもなるのである。





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